
2012年の日本映画、
「のぼうの城」を観ました。
歴史物でありながら、
ライトに楽しめる映画で、
とても面白い作品でした。
戦国末期、豊臣秀吉、石田三成勢の、
2万人の大軍に、
たった500人の兵を率いて勝利した、
領民から“のぼう様”と呼ばれる、
武将・成田長親のお話。
まず、戦国末期の日本の様子を、
垣間見ることができて興味深いです。
お城があって、お侍さんがいて、
武将がいて、百姓がいて。
ちょっと歴史にも触れることができるし、
有名な歴史上の人物を誰が演じているのか、
そこも興味深いところでした。
次にその戦がなかなか迫力があり、
おお!と引き込まれます。
馬に跨り、敵軍の兵を斬る。
のぼう様のキャラクターもあって、
どこかのどかな雰囲気で話が進んでいたのに、
いきなりえぐい描写が飛び込んできます。
500の兵の思わぬ強さに驚いて、
対抗手段として選んだのが“水攻め”。
その工程は大がかり。
なるほど、こんなスケールの攻めだったのか、と。
そして、そんな水攻めさえも乗り越えて、
500人の兵が勝つわけですが、
2万の兵に対して、
500人の兵で勝てるその方法が、
とても面白い。
500人の兵を率いる、
“のぼう様”と呼ばれる成田長親。
天才でありながらでくのぼう。
その差は紙一重。
でも、彼はカリスマなのです。
でくのぼうでありながら、
人を引き付ける魅力が満載です。
その象徴が田楽踊り。
この映画のハイライトでしょう。
なんといっても、のぼう様を演じた、
野村萬斎さんが素晴らしい。
キャラクターにマッチした表情、振る舞い、佇まい。
で、田楽踊り。
とっても楽しい歌と踊りで、
観てるこちらも楽しい気持ちになってしまう。
それでいて、
揺れる船の上で踊っていたりするので、
身体の使い方の巧みさに感心もしたり。
野村萬斎さんの他のキャストも超豪華。
榮倉奈々さん、成宮寛貴さん、山口智充さん、
市村正親さん、佐藤浩市さん…書ききれず。
一番好きなシーンは、
百姓の娘ちどり(芦田愛菜さん)と
お侍さん利英(佐藤浩市さん)の、
握り飯を巡るやりとり。
可愛くて、微笑ましくて、
なんだか心がほっこり。
“のぼう様”成田正親を知りたいとき、
戦国時代の戦の凄さを観たいとき、
カリスマとは何かを感じたたいとき、
オススメの映画かと。
いやぁ、
映画って本当に素晴らしいものですね。
それでは、また次回、
さよなら、さよなら、さよなら。